Diary 浅見帆帆子の日々

March 2013

Vol.4

 

新刊「あなたの感じる伊勢神宮」が出ました。
2013-3-4-1.jpg

 

 この本は、「神社巡りや神道を勧める本」ではありません。そもそも、私自身、「神道」ってどういう
ものかを知り始めたのは最近のことですし、特に詳しい知識があるわけでもありませんでした。
 ですが、この数年、「神社ブーム」と言われるような現象が日本全国で起こっていることは事実
です。決して、メディアが大きく宣伝していたわけではない・・・たしかに「パワースポット」という
ような切り口からその手の特集を組む媒体はありましたが、それより前から自然発生的に
起こっていたと思います。

 「神社」と聞いただけで、「神道」という宗教の枠組だけからしか捉えることができないのは
もったいないことです。本書にも書きましたが、「神道」というのは、欧米で言われる「宗教(religion)」
とは違い、日本人の根底にもともとある考え方のような気がします。誰でも、知らないあいだに神道で
言われていることを日常生活でしている・・・たとえば掃除をすると運が良くなる、という仕組みなど
は、とても理にかなっている神道の本髄のひとつだと思います。「掃除」という方面から言えば
受け入れられるのに、「神道」という表現をしたとたんに敬遠するのもおかしなことですよね。
 どの宗教に属していようと(無宗教だろうと)、素晴らしいと感じるものには素直に感動したい
・・・詳しいことはわからなくても、神社に行くとなぜか気持ちが良くなる、やる気が出る、
というような感覚を味わうのであれば、その人にとって充分に意味があると思うのです。
その「感じる力」の大切さを理解しているから、多くの人が足を運ぶようになってきたのかも
しれません。

 神道的な捉え方のなかで私がはじめに感動したのは、「神道には教本がない」ということでした。
これをしてはいけない、こういうふうに考えなくてはいけない、といような強制的なルールが
ないのです。「私は、神道についてこんなふうに感じています(解釈しています)」ということを
神職の方々にお話したときもそうでした。今のあなたがそう感じるのであれば、それがあなたに
とって正解、それでいいんですよ、という、人の考え方を受け入れる姿勢なのです。
私の意見も、あなたの意見もそれぞれにいい・・・・・・と、自分の意見を押しつけ合わないように
なると、各人が自分らしく生きることができ、先へ行けば世界平和につながると思います。

2013-3-4-2.jpg

神宮内宮の別宮「風日祈宮」に続く橋で

 今回は、自然な成り行きで「伊勢神宮」に特化して書かせていただきましたが、図らずも、
今年は「式年遷宮」の年。そして、出雲大社の「式年遷宮」とも重なっています。それは、
歴史に封印されてきた「天津神(あまつかみ:伊勢神宮)と国津神(くにつかみ:出雲大社)」
の争いをそろそろ終了させて和合する変化のときに来ている、というお知らせかもしれません。
この類の話は、様々な方向からの見解があるので、まさに「これが正解」を言うことはでき
ませんが、国レベルで見ても、この数年、そろそろ変化のときに来ている、ということは
誰もが感じていると思います。また、2012年の12月に地球が終わる、とされたこととも
重なっている・・・・・・それを通り抜け、新しい地球になったこの年に「生まれ変わり」の
式年遷宮が重なっていることも、偶然ではないのでしょう。

2013-3-4-3.jpg 神宮外宮の別宮
「月夜見宮」にて。

 本書には、「私流のおまいりの仕方」「お守りの意味」「厄年の捉え方」などについても
触れています。その捉え方も、あなたが違和感のないもの、自然に感じること、心が
清々しく、ワクワクするほうへ捉えていけばいいいと思うのです。
 また、伊勢神宮内のそれぞれの宮を参拝したときにふと感じたこと、そこからわかった
「幸せになる秘訣」「流れをよくする方法」・・・・・・平たく言えば「運が良くなる方法」などに
ついても触れました。ですが、それぞれの場所で感じることは、「あなたがそう感じるので
あれば、あなたにとって意味がある」というものだと思います。また、それは伊勢神宮だけに
感じるものではなく、人によって「ここが好き」と感じる場所はそれぞれです。人間の私たち
から見るとたしかに「格式」というものはありますが、神社それぞれの役割が違う、
というだけのこと、どちらが上で、どちらが格下、ということはありません。
 みなさまも、ぜひ「ご自分の感じる伊勢神宮」を見つけてください。

~❤❤おまけ❤❤~

神宮に続く「おはらい町」や「おかげ横丁」では、
おいしい場所や、素敵なおみやげをたくさん発見しました。
こういうこともセットで、旅のたのしみ、ですよね~。

2013-3-4-4.jpg 2013-3-4-5.jpg


2013年3月 浅見帆帆子

ページの先頭へ