Diary 浅見帆帆子の日々

February 2013

Vol.1

茶道の初釜です。
新刊「だから、本音がいちばん!」にも登場する、私の大好きな茶道の先生のお宅です。
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 表千家12代の惺齊(せいさい)宗匠のお書きつけのある棗です。目で見ても、手で触れてもツヤツヤ、そして
なぜか「しっとり」という言葉が浮かんできます。
 お茶碗は、千家十色の樂家13代惺入(せいにゅう)作の重ね茶碗です。金銀でおめでたいときに使うお茶碗。
これが出てくると「ああ、また今年も初釜だなぁ」と思います。

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 掛け軸は大徳寺の翠岩和尚作の「無一物」でした。「本来無一物」、もともとなにも持っていないのだから・・・という
禅語の言葉です。「なにも持っていないのだから、今のままではじめから満たされている」でもいいし、「なにも持っていない
のだから、欲をなくせばこの世は極楽」と思ってもいいし、または「なにも持っていないのだから、なにかを失っても恐くない
(だからいろんなことに挑戦しよう)」と捉えてもいいかも・・・・・。
 12月のお茶席によく見られる「無事是貴人」という言葉も好きです。これにも様々な解釈があると思いますが、
「なにごともなく過ごすことができるのは、実は退屈でもなんでもなく、素晴らしくありがたいこと」というのが私流の解釈です^^

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 写真には写っていないのですが、毎年初釜のときに出てくる、白味噌の濃厚なお味噌汁が本当に絶品です。
ドロッとした白味噌の甘さに、お椀の底に入っている辛子が効いていて……「白味噌をたっぷり使うだけですよ^^」と
先生はおっしゃるのですが、自宅で作るとどうしてもあのお味になりません・・・・・・。
 今年も、先生のように、楽しくゆるく、でも真剣に、ひとつひとつと丁寧に向き合おうと思いました。
 


2013年2月 浅見帆帆子

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