山崎拓巳さんの講演会ゲストに呼んでいただき、京都に行ってきました。
私……いつも、短い旅はHPにアップしないのですが、今回はなんだかすごく気が乗ったので、
ご紹介します。(毎年出ている日記の本「毎日ふと思う」に書いたことを、そのまま載せちゃいますね^^)
お昼の12時頃、京都に着いた。
山崎拓巳さんとスタッフのYちゃんと、講演の手配からドライバーまでしてくださるというR君と、友人のNさんと車に乗る。
まず、下賀茂神社へ。今回は、代々巫女の家系であるFさんが引率してくださる。
お参りって、本当は八坂神社から始めて……というきちんと意味のある順番があるのは知っていたけど、
私と拓巳さんがそれを全部まわることはできないので、きのうのうちに、Fさんが代わりにお参りを済ませてくださったらしい。
私たちの名前で、きちんと祝詞をあげてきてくれたという……素晴らしい。
緑が本当にきれいだった。
お祭りしてある竜神様の頭が貴船神社にあり、尾っぽがこの下賀茂神社にあるということで、尾っぽからお参りを始める。
そうそう、「尾」から参るから「おまいり」なんだって。
一般の手洗いの場所でもお清めをしたけれど、神様が降り立った本当の場所、の前に流れている小川でもお清めをした。 水がすごく冷たい。
奥で絵馬を書き、神さまにかなえていただくために、Fさんが祝詞をあげてくれる。
必死に書くわたしたち。
見ないでね……。
上にシールを貼って書くすようになっているんだけど、たくさん書いたから、隠しきれない(笑)。
文章のキーワードを隠すべき? いや、やっぱり名前でしょ……と、名前の上にシールを貼る。
このFさんの唱えてくださった祝詞が、それはそれは素敵だった。
歌のような音律で(彼女が普段はミュージシャンであることも関係あるかもしれないけど)、本当に素敵な調べで、流れるようで……なぜか涙が出た。
涙が出るときって、癒されていたり、魂が浄化されて喜んでいるときだっていうけど、本当にそういう感じだった。
帰りの参道で「入れたお金の1000倍が返ってくる」というお賽銭箱(お幸千箱)があった。 「それじゃあ、まあ、ここは小銭じゃなくてお札をね……」なんて思いながら財布を開けたら、なんと、1万円札しかない。 拓巳さんも、Yちゃんも、R君も、1万円札しかなく……みんなでニヤリ。「やっぱり、1万円くらい入れなさいってことよね」と妙に納得して思いをこめる。
「これ、なんの写真なの?」
「そりゃあ、お賽銭バッチリの
記念写真だよ」
途中の道。本当に気持ちいい
上の写真の左の木の根元、猿が頭を抱えているように見える。
拡大したのがこれ。
近寄って、確認しちゃった。
「木」だった。
次に貴船神社へ行く。
ここは、絵馬の発祥の神社だ。昔はお供え物に馬を差し出していたけれど、毎回それを続けることができなくなったので、
絵に描いた馬を代わりにするようにしたらしい。
まず、一番下のお宮でお参。次に、社務所で買う「占いの紙」(おみくじのようなもの)を池に沈めて、浮き上がってくる文字を読む。
「みずつかる、みずつかる、かむろぎ、かしこみそうろう」と唱えて水に浸す。
「水に浸かり、神様のお言葉を、謹んで受け取らせていただきます」というような意味だろう。
それから、別の紙にまたお願い事を書く。もちろん、下賀茂神社のときと同じことを書いた。
またまた、みんな一生懸命。
その紙を、普段持ち歩いている物
(手帳とか、携帯、お財布など)に
はさみ、別の宮に結びにいくのだ。
途中、貴船神社に神様が降り立ったときに使ったという船を見た。岩の船。
それほど大きくないのに、この世のものではありえない重さ(何トンか忘れた)らしい。
貴船神社は、船の発着場(来船~きふね~)だ。違う角度から言えば、「宇宙船」の宇宙ステーション(笑)。
これまでの時代がひとつ終わり、新しいステージを始める人に縁のあるところだという。
実は、私は2001年にも貴船神社に来ている。
(毎日ふと思うP83~)あのときは鞍馬寺から奥の院まで山道を歩き、最後に貴船神社に向かって山を降りたんだけど、
その山道がなんだか薄暗く、奥の院の名前は「魔王殿」だし、あまり気持ちのいいところではなかった記憶がある。
それが貴船神社に着いた途端、突然すがすがしくなって気分が良くなり、特に私は「帆帆子」だから、貴船神社にはきっと縁があるんだろうなと思っていた。
そしてそのときに母が言った、「いろんなことがあったけど、最後に貴船にたどりつく、っていうことよ」という言葉が、
とても印象的でずっと残っていたんだけど、今日その言葉をまた思い出した。
お願い事の内容を考えても、まさに今の私にとって、「いろいろあったけど、最後に貴船に来て成就される」という感じだな。
こういう感覚って、他の人にとっては「なんのこっちゃ?」ということでも、本人にとっては意味のある素晴らしいことに感じられ、
だからそれは本当にそういう意味があるのだと思う。
そのお願いごとの紙を、神様が宿っている小さなお社の近くに、おみくじを結ぶような形で結んだ。
神様が出てくる扉の一番近く、神様が出てきたときに、すぐ目につくところに結ぶのがポイント。
そう、Fさんも話していたことだけど、お願いごとをするときは神様にわかりやすいようにすること。
そして神様だって忙しいから、一番目につくところに「ぜひ、お願いします」っていう姿勢、ある程度の主張が必要だ。
他人を押しのけるような「私を先に!」では、すべてお見通しの神様に「欲」だとわかってしまうけれど、
真剣に頭をさげて「本当にお願いします」と一生懸命に心をこめてお願いしたほうが通じる……当たり前だと思う。
そしてもうひとつ大事なことは、「一度お願いしたら、あとはすべて天(神)におまかせ」することだ。
その願い事が実現するように、神様が責任を持って手配をし、日常生活にいろいろな出来事を起こして引っ張っていってくれる。
それはたとえば、人間の私たちの目にはまったく逆の方向(悪いこと)へ進んでいるように感じるときもあるかもしれないのだけど、
実はそれがきっかけになって、夢に近づくような展開をするのだ。
これは、私が本の中でいつも書いている、夢を実現するコツのひとつ、
「夢の実現をイメージしたら、あとは忘れているくらいでいい。そのほうが、余計な心配をせず、執着にならないから」というのと同じ。
せっかく神様が動き始めたくれたのに、心配だからって、つい人間の自分の力で操作をしようとすると、かえってそれが邪魔となるのだ。
たとえば、ヤカンでお湯を沸騰させているとき、もう少しそのままにしていれば沸騰するのに、気になってすぐにフタを開けてしまうのに似ている。
そして、それは神様の力を信頼していない証拠よね。
「上手(じょうず)という言葉は、手を上にって書くでしょ?
手のひらを上に向けて、天からやってくる物事をそのまま受け入れていくのが一番うまくいく方法……上手っていうことなの」
とFさん。なるほど。
今回は、こんなふうに、日本語の言霊の意味をたっくさん教えていただいた。
いつか、本にも書きたいな。
竜神が眠っているという、貴船神社の奥の宮。
奥の宮でのお参りを終えて
最後にもう一度はじめの宮に戻ってお参りをしたとき、突然激しいスコールが降った。
今日はずっと曇っていた(だから涼しかった)のに、お願いごとを託して祝詞をあげた瞬間に雲が切れて光が差し、そして最後にこのスコールだ。
雨にけむって、
またすごくいい。
Fさんいわく、貴船神社は水の神様を祭っているから、はじめの占いの池で「水浸かり、水浸かり……」と唱えたように、 「お願いごとが水に浸かって広く流されて成就する」というわけで、神様がお願いごとを聞き届けてくれたときには、こんなふうに帰りの参道で雨が降るという。
途中の坂で、流しそうめんも食べた。
生まれて初の流しそうめん。
待っているところ
実は私たち、お昼に京都に着いてからずっとお参りをしていたので、とてもお腹が空いていたんだけど、
流しそうめん初めてのみんなは、結構遠慮のかたまりになっていて、上流に座っていた私たちは、
「先にどうぞ、どうぞ」とかやっているうちに、どんどんそうめんは下流に流されていった。
一番はじめの麺が来たときなんて、珍しくて、麺の動きをジーッと追っちゃったもんね(笑)。
一番上流(筒から麺が出てくるはじめのところ)に座っていた拓巳さんは、ボンっと出てくる麺をつかまえるのに、かなりの反射神経が必要だったらしく、後半は無言で真剣だった(笑)
夜は講演会。無事、済んだ。
そのあとの懇親会でもたくさん話して、
声が枯れた。
講演後に。
今、帰りの新幹線の中です。
さっきから集中豪雨だそうで、1時間以上停まっている。
今日も濃い一日だった。
朝、大阪から来たRちゃん(お子さんに帆々夏ちゃんと名付けてくれたRちゃん)と合流し、
Yちゃんと今日もアテンドしてくださるR君と4人で東寺へ。
きのうのFさんのような説明を求めて、東寺についての詳しい説明をついR君に求めてしまうのだけど、
京都在住のR君、東寺に来たのは初めてなんだって。
まあ、地元ってそんなものですよね(笑)。
池に亀がいた。
左の亀たちは……どこに乗っかっているんだろう。
全員、ずっと、微動だにしなかった。
大好きなハスの花を撮る私。落ちそう。
お昼は、おいしいと評判の「山元麺藏」へ行った。すごい行列だった。
ごぼう天ぷらうどんにして、トッピングにお餅をお願いした。
すごくおいしかった。天ぷらを別皿に乗せてくれるので、いつまでもサクサクしていてうれしい。
お店を出て、「ここはたしかにおいしいね、なにかあるかも……」と言いながら顔を上げたら、隣のお店の看板に
このお店、かなりの大爆笑。
なつかしい漫画の第1巻や、マニアにとってはうれしい古き良きものも混ざっているけど、基本的にはガラクタ。
なによりも、店長が直接書いているらしい貼り紙がすごい。
他にも、ご紹介しきれない関西的な笑える張り紙がたくさん……でもそんな中で、たった一枚だけ素晴らしい張り紙があった。
私のきのうの講演のテーマは「直感で生きる」。
「ほぉ……最後にこれね」と4人で深くうなずき合う。
そして実は、このお店のメインは、アンティークのペンダントライトだった。 町屋を壊すときに出るペンダントライトが500点近くあるらしい。
和風のペンダントライトを東京のアンティークショップで探すのはなかなか大変なことで、 インテリアデザインをしている私としては、これは本当に「なにかあった」のだった。
笑いすぎて、腹筋割れた。
(タチバナ商会)
最後に、私の好きなお扇子のお店、「宮脇賣扇庵」に行って、普段使い用のお扇子を買い、大笑いのうちに京都駅で別れた。
そして今。新幹線、さっきようやく動き出したけど、結局2時間近く停まっていた。
そのあとに見た富士山がすごかった。富士山のまわりの雲にうっとり。左側の雲が、手を広げている大きな天使(横顔)に見えた。
人間の描いた絵画ももちろん素晴らしいけど、自然を見ていれば、毎日すごいものを見せてくれる。 神様って、本当に芸術家だと思う。
今回の講演を企画してくださり、講演はあまり得意ではない私(笑)を引っ張り出してくれたスタッフのYちゃん、
R君、素晴らしい説明をしてくださった巫女でミュージシャンのFさん、Nさん、そして山崎拓巳さん、本当にありがとうございました。
また地方講演、やりましょう^^
今回のお願い事がかなったら、みんなでお祝い会もしましょうね。
(神社を案内してくださったFさん、こと、ふまさんのユニット「ユクリリック」のサイト→ オフィシャルサイト )
2010年9月