Diary 浅見帆帆子の日々

March 2006

 3月はじめ、NHK「ハート展」に行ってきました。全国から寄せられた、障害を持つ方々が書いた50作品の詩に、様々な世界で活躍されている50人が絵をつけるという詩と絵のコラボレーションで、今年は1000点近くもの詩が集まったそうです。
 私は人の作品に絵をつけるのははじめて。自分の本の場合は文章を書いていると自然にイメージが浮かんでくるので、表紙も挿絵も文章と同時進行しています。ですが、与えられたテーマで人の作品に絵をつけるというのは・・・なにを表現しているのかわからないような(ときに芸術はそういうものがありますよね(笑))奇抜な詩が送られてくることもあるかもしれない・・・とドキドキしていました。でも、送られてきた詩を読んで一安心。やはりNHKさんも、作詞者と作画者お互いの作風や雰囲気に合ったものをマッチングさせてくれているようですね。私のところにやって来た詩は、静岡県の野末始希(のずえはるき)くん(7歳)が書いた「さくら」という詩でした。読んですぐにイメージが浮かび、いつもどおりに色鉛筆と水彩 マーカーで描きました。

野末始希くん この野末始希くん、会場でお会いしてみたらすごくかわいいのです!!
 単に作詞者の中で最年少だからではなく、みんなが「かわいい」と思わず口にするなにかがあるのでしょう・・・。実は会場に着く前から、近くを歩いていた男の子になんとなく目が行って「かわいい子だなあ」とボーッと見ていたのですが、それが始希くんだったとは・・・。

 会場をブラブラしていて、私が個人的に好きだった作品、詩と合わせて見ると納得で興味深かった作品は、星野富弘さん、西原理恵子さん、フジコ・ヘミングさん、太田光(爆笑問題)さん、白井貴子さんの絵。「意外だなあ」と思ったのは小杉小二郎さん、千住博さん、東儀秀樹さんの絵。きっと、普段のその人から私が勝手に連想しているイメージというのは、その人のほんの一部なんだろうな、なんて思いました。
 一方私の絵は、デコラティブで凝った作品が多い中で、本当にシンプルかつ単純でした(笑)。隣にいらしたご年配のご夫婦が「すごく単純だけど、一番わかりやすいわ」とおっしゃっているのを耳にして、良くも悪くもニンマリです。
 日本全国をまわるそうなので、お時間があったらのぞいてみてください。  あったなあ、こういう感覚・・・とハッとするような詩にも出会えますヨ。

2006年3月 浅見帆帆子

ページの先頭へ